遺産分割協議 PR

遺産分割協議が難航する主な原因について解説します 

遺産分割協議についてその2と書いてあります。お婆さんのイラストが入っています。
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相続人の間で話し合いができないと、遺産分割協議が進まず、遺産分けがなかなかできず、苦労します。

今回は、遺産分割協議が難航する主な原因について解説いたします。

遺産分割が失敗するとどうなるか

遺産分割協議は,前回,「相続人全員参加・全員合意」の大原則があることを述べました。

なかなか話し合いがつかない(遺産分けに失敗した)ので

遺産は宙ぶらりんとなり全相続人は全員相続できない状態が続く

話し合いがつくまで骨肉の相続争い(「争族(そうぞく)」という人もいる)が続く

このように相続人間で話し合いがつかないときは困ってしまいます。

そのため,遺産分割協議の話し合いができない場合など円満に遺産分割協議を進めることができないときは,亡くなった人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てて解決することができます(民法907条第2項)。その住所地が,例えば,島田市,焼津市,藤枝市,藤枝市,御前崎市御前崎・白羽・港,牧之原市,吉田町, 川根本町であれば,静岡家庭裁判所島田出張所(所在地:島田市中溝4-11-10)に調停を申し立てることになります。

ちなみに調停は,家事調停委員(裁判所から委嘱された有識者等)2名と家事審判官(裁判官)が,相続人から事情を聴いて,話合いで遺産分割についての合意を目指す手続です。

司法統計によると最近の全国における遺産分割調停件数は年間12,000件から13,000件程度で推移しており,10年ほど年前の9,000件程度に比べると徐々に増加しており,このことからも相続争いが増加していることがうかがえます。

 

遺産分割協議が難航する主な原因

遺産分割協議が難航する主な原因は次のとおりです。これに関連する川柳も併記しましたので,参照してください。

① 相続人の権利意識・平等意識の高まったこと

戦前の長男優先相続(家督相続)から,戦後の子供は平等相続へと変遷したこと

 

「遺産分け 親不孝ほど よくしゃべり」

「泣き泣きも よい方をとる 形見分け」

「面倒は 私がみたと 譲らない」

「最後まで お世話したのに みな平等」

 

② 相続人の配偶者やその親族の介入があること

相続人ではない,相続人の妻,夫など,外野席からの口出しがあること

 

「この次は 女房(旦那)の親に 期待する」

「兄弟は 納得したのに しない嫁」

 

以上のとおりで,他人同士なら損得(そんとく)の問題で済みますが,相続という機会によって,様々な怨念(おんねん)が噴き出してくるため,相続人間で泥沼のような争いになってしまいます。

その結果,遺産分割協議が面倒になってしまうケースが多くなってしまいます。今回の説明で遺言がないと相続手続が大変であることがお分かりいただけたと思います。

遺言書がないと,相続手続きが大変になる。